行政の将来を考える会

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第49回例会「交通と環境―自動車に係る問題を中心に」
(講師:国土交通省・堀内氏)
3月28日(水)、行政の将来を考える若手の会第49回例会が開かれました。今回の例会では、『交通と環境―自動車に係る問題を中心にー』をテーマに、国土交通省・堀内氏をお招きし、約15名(講師を含む)が出席して意見交換を行ったところ、主要点は次の通りです。

1.堀内氏・基調講演の要旨(関連資料に基づく。)

交通部門の環境対策の概要は以下のとおり。

(1)地球環境問題
・京都議定書に基づき、わが国は6%の温室効果ガス排出削減が求められている。
・交通部門については、自動車単体対策、交通流対策、交通需要の調整等を推進。
・(例)グリーン化税制(2010年燃費基準達成車の開発・普及促進)、TDM(Traffic Demand Management) 実験等

(2)地域環境問題
・自動車、特にディーゼル車から排出される窒素酸化物、粒子状物質による沿道環境悪化防止が重要。
・そのための、自動車単体対策、交通流対策、道路構造対策等を推進。
・ (具体策の例)NOx法強化、グリーン化税制、TDM実証実験、環境ロードプライシング、立ち入り検査等の実施等。

(3)グリーン化税制のポイント
・税制中立(減税分と増税分の相殺)
・減税対象車としては、ハイブリッドカーに限定せず、普及車にも適用する。
・車齢11年超のディーゼル車、車齢13年超のガソリン車については、10%の重課となる。
・対象税は、自動車税(地方一般財源)及び取得税(地方道整備特定財源)。
・自動車重量税等の国税については適用せず。
・利害関係者が多く、本制度実現のために種々の調整過程を要した。また、古い自動車を持つユーザーからの苦情も多く寄せられている。

2.主な質疑応答の要旨

Q:自動車重量税については、渋滞解消のための財源としてグリーン化税制には含めないようとする力学が働き、結果的にも対象外となったようだが・・・

A:確かに渋滞解消は排ガス対策として有効だ。グリーン化税制、渋滞解消等種々の対策があり、それらの効用をどのように見積もるか、という問題に帰着しよう。

Q:住民、特に地方住民の要望は、圧倒的に道路整備にある。

A:道路整備に当たり、環境悪化防止に資するためには渋滞解消に結びつくような重点的な投資が必要ではないか。従来から見られるような薄く広く投資していく方法では渋滞部分に集中的に投資されないうらみがあることは否めない。

Q:グリーン化税制といっても、2年間で5〜8万円の減税ではそれほどの効果はないのではないか?

A:メーカーの宣伝に繋がるようなアナウンス効果もあるのではないかと考えられる。メーカーの品揃えもより豊富になり、普及段階にある車種にも低公害・低燃費車が増えて来、消費者の選択の幅が広がることになろう。また、税制中立であることが原則なので、増減税額は2年毎の見直しにかかる。

Q:諸外国に比較した場合、今回のグリーン化税制はどの程度の位置付けとなるのか?

A:同様のグリーン化税制を導入済みの国は、英、仏、独、北欧のみ。わが国の税制は決して見劣りするようなものではない。今後は、炭素排出規制に資するための環境税が焦点になってこよう。

Q:自動車の総数が増えつづけており、1台あたりの排出量を減らすことに加えて、総量規制に取り組む必要があるのではないか?たとえば、鉄道・海運への移行等が有効ではないか。

A:TDM等に取り組む。但し、地方では公共交通機関を利用する人が少なく、地方での効果のほどは疑問がある。

Q:大都市での対策がより重要ではないか?

A:単位人口あたりの自動車数は地方のほうが2〜3倍も多い。これは、自動車が「弱者の足」と認識されており、公共交通が衰弱していることの裏返しでもある。公共交通といっても提供者は民間企業であり、その事業成立条件が成り立ち得ないところも多い。また、モーダルシフトを進めても削減効果は7%程度と見積もられており、大きな効果は期待しにくい面がある。今回の排ガス対策を超えた抜本的な対応は、燃料電池車の開発だ。ガソリン改質、メタノール改質、水素利用の3方法があるが、技術開発、代替燃料供給施設整備がどの程度の早さで進むかにかかっている。なお、一部報道された「ガイアックス」については、排出ガスに有毒ガスを含むという結果が出てきており、国民に混乱を与えているおそれがあると憂慮している。

Q:歴史的経緯に鑑みると、ガソリン車対策は進んだが、ディーゼル車対策は遅れている。これについては何らかの政策的な配慮があったのか?

A:排ガス対策の触媒開発がガソリン車では進んだが、ディーゼル車では困難だった、という技術的な理由による。

Q:温室効果が高まるとどうなるのか?途上国の方が被害が大きいのでは?(京都議定書からの離脱問題等)ブッシュ政権は環境対策に消極的なようだが・・・?

A:農作物被害、海面上昇、異常気象等がおきる。砂漠化や洪水よりも今日明日の経済発展の方が重要だという考え方が蔓延している。米国に関しては、石油業界をはじめとして産業界の力が大きい。

Q:TDMには民間バス会社も参加したり、また、独自にパーク&ライド等にも努力しているが、参加者が少ない。国の啓蒙活動を求める。

A:従来ともするとイベントとして終わってしまっていた観がある。やるなら行政側も本気で取り組む必要がある。

(取りまとめ:国土交通省 安達 徹)
Posted by gyosei-kanji
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